蒔絵
奈良時代に日本で創案され、つくられたものとされ、日本の漆工芸を代表する加飾技法(漆で模様を描き、乾かないうちに金粉や銀粉、色粉を蒔いて模様を表現するもの)です。
基本的に平蒔絵・研ぎ出し蒔絵・高蒔絵の3種に大別されます。

藤澤蒔絵
千曲川が南北に流れるのどかな里「飯山」は、経済産業大臣指定 伝統的工芸品「飯山仏壇」の産地です。
藤澤蒔絵は飯山の地で、1950年(昭和25年)、初代 藤澤忠雄により創業。
仏壇への蒔絵専門だったが、二代目藤澤一雄(飯山仏壇 蒔絵部門 伝統工芸士)が、その蒔絵技術を生かした茶道具、アクセサリーや飾り物の制作を始め、『信州うるし工房 彩』を開設。
2013年(平成25年)株式会社藤澤蒔絵を設立(会社実印は煌雅が制作)。蒔絵は二代目一雄と三代目祐一が担当。

2代目の藤澤一雄さんとは、2010年頃「関東ブロック 伝統的工芸品展」で、私は甲州手彫印章の産地組合員として、藤澤さんは飯山仏壇の産地組合員としてアテンドしていたときに知り合ったのが始まりです。
その当時から、腕時計やアクセサリーなどに蒔絵を描いており、新しい分野に挑戦している姿は、まぶしいものがありました。2016年に久しぶりに催事で再会し、2017年に依頼しました。

トンボは、前にしか進まず退かないところから「不退転(退くに転ぜず、決して退却をしない)」の精神を表すものとして、「勝ち虫」とも呼ばれています。