HIRAYA
山中漆器は安土桃山時代の天正年間(西暦1573-1592)に、加賀市山中温泉の奥にある真砂集落に越前の国から木地師の集団が移住したことに始まります。
江戸中頃からは会津、京都、金沢から塗りや蒔絵の技術を導入して木地とともに茶道具などの塗り物の産地として発展をしてきました。
「うるしアートはりや」は、茶道具の蒔絵師に弟子入りしていた針谷祐之、絹代により1981年に設立。
山中漆器の産地にて主に棗や香合等に蒔絵を描く茶道具の蒔絵工房で始まり、現在ではその蒔絵技法を用いて蝶貝や琥珀、鼈甲等様々な素材にてアクセサリーも製作している。
2016年8月8日 株式会社うるしアートはりやに商号を変更

針谷崇之
1983年 針谷祐之、絹代の長男として生まれ、高岡短期大学漆工芸コース・専攻科を卒業後、うるしアートはりや入社。
蒔絵師の傍ら、販売や商品開発等も担当し、メンズ蒔絵アクセサリーブランドや女性向けブランドを立ち上げるなど多岐に渡り活躍している。

針谷崇之さんとは、伝統工芸青山スクエアの企画展「産地選抜 ザ・職人展」で初めてお会いしましたが、それ以前からSNSを通じて活躍を知っていました。
若手職人16人を追った論創社出版の「伝統を継ぐ男たち」(著者 関根由子、写真 山下三千夫)では、共に紹介されております。
また、祐之さん、絹代さんは、高円宮親王コレクションの根付も制作しており、宮澤宝泉さんと根付の会で親交があったとお聞きし、何かのご縁を感じました。

麻の葉模様は、麻の葉の形を文様化した幾何学模様です。
麻は生長が早く丈夫なことから、健康ですくすく育つようにと願いを込めて、麻の葉模様は、産着や子供の着物の柄に使う風習があります。また、魔除けの意味も込められていたようです。

七宝模様は、円形が繋がることから、円満、調和、ご縁などの願いが込められた幾何学模様です。